40代管理職での転職について
中途採用において、40歳以上というのは一般的にあまり企業からの需要のある世代とは言えませんが、40代が求められるケースがあるとすれば『管理職』採用です。しかし、『管理職』としての求人はあるものの、実際採用されるのはそう簡単ではありません。また、実際採用された後も転職先で配下の社員をマネジメントしつつ成果を出さないといけないので色んな苦労があります。
とはいえ管理職の経験のあるなしに関わらず、管理職として転職されたい方、マネジメントをやりたいという方がいらっしゃると思います。管理職として求人のニーズ、実際に働いて大変な点などをご紹介したいと思います。
管理職の求人を見つける方法
それでは、まず管理職の求人を見つける・応募する方法についてお話をします。結論から言えば転職のプロである転職エージェント経由から探していただきたいと思います。では、どんなエージェントを使えばあなたに合う求人が見つかるのかというと、業界や何人のマネジメントをしたなどの経験に応じて変わってきます。特に各エージェントは総合型の会社もありますが、管理職に強い、営業職に強い、特定の業界に強いなど特定の分野に特化したエージェントもあり、自分にあったエージェント探しも大変です。
そのため、エージェント探しが重要となりますがどう探せばいいかというと、「転職サイト」に登録しましょう。最近はミドルクラス、ハイクラスを対象にした「ビズリーチ」や「エンミドルの転職」などといった管理職もターゲットにした転職サイトが増えています。これらに登録しているとあなたにあったエージェントより声がかかります。また、頻繁にその転職サイトにログインしていると、稼働中の求職者とエージェント側は考えさらに声がかかりやすくなります。
管理職への転職を成功に導くための最初の作業は上記のような転職サイトに登録し、あなたに合う転職エージェントと求人情報を獲得してください。
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管理職として採用されるには
管理職として採用されるには、単に転職エージェントを見つけ、求人案件を獲得するだけではなく実際の面接を突破しなければなりません。では、どんな点を見られるのでしょうか、具体的には5点です。
① リーダーシップ
管理職になるということは、自分の「部下」を持つということです。部下のマネジメントにはリーダーシップが必要です。リーダーシップをとってやってきたエピソードとともに、「リーダーシップが取れます」というアピールが必要です。
②育成能力
部下を持つということは部下の育成が重要なカギとなります。そのために現場の役員や人事はあなたに育成能力があるかどうかが重要なポイントとなります。それをアピールするためには実際にどのような育成方法、管理職未経験の方においてはどうやって後輩を指導し、どう成長させたかを話せるようにしておく必要があります。
③ 数値管理能力
営業職的な考え方ですが、管理職になるということは、数字を安定的に上げるということです。そのためには、数値管理能力が求められます。数値をどのように管理し、成果に結び付けてきたかどうかが重要となります。
④ 志望動機
管理職としての志望動機として求められるのは「前向き」な理由です。チームを束ねてもらう管理職が短期間で辞めるということになれば、経営するうえで問題となります。そのためには「前向きな理由」、「自分が変えられない」理由が必要となります。
⑤ 英語力
これは外資系企業の場合、上層部への報告、特に部長クラスになれば本国への報告を英語で行わなければなりません。また、国内の企業においても海外展開を行っている会社であれば英語力も必要となるでしょう。
色々と見られるポイントが多いのですが、管理職とはチーム・組織を統括する中心となって働くポジションです。採用するために外資系企業であれば1000万円ほどの条件で採用することもあります。企業側はリスクをとってあなたを採用することになります。そのため採用条件が厳しくなることは至極当然です。しっかり対策していただけたらと思います。
女性の管理職採用について
女性の方で、女性歓迎の管理職のポジションの有無を気にされている方もいらっしゃると思いますが、結論からすればそのような求人はあります。とある大手外資企業の人事の方の話だと、女性の管理職を採用することで、経営状況が良くなるというデータがあるようです。
そのデータをすべての人事が知っているのかは知りませんが実際、キャリアウーマンを支援する専門のエージェントも存在している転職エージェントも存在しています。
とはいえ、業界・業種により異なるので、転職エージェントに問い合わせてみるといいでしょう。
転職先でいきなりマネージャーとして採用された場合
ただでさえ転職先でマネージャーとして活躍するのは難しいのに、転職先の新しい環境の中でいきなりマネージャーとして抜擢された方はさらに難しいものです。新規で現存の社員を押しのけてマネージャーになるということは、嫉妬の対象となることもあります。それでうまくいかず、3年はおろか、1年もたたずに退職してしまうケースもあります。そうならないようにどうすれば良いかというと、実務云々より人心掌握を最初にやるべきです。
マネージャーは基本的に自分が動くわけではなく、部下を動かして成果を出す仕事です。そのためには、気持ちよく部下に動いてもらえる、叱っても成果を出してくれるような人間関係を作っていくことが重要です。
いきなりマネージャーとして採用されたとしてもあなたが働きやすいようにするための人間関係作りをすることで、3年、5年と新しい会社で活躍することができます。そのためまずはそこから始めてみましょう。
管理職採用は採用時も採用後も大変です
いかがでしたでしょうか。40代で管理職として転職するのも、転職した後も難しい問題が多く、成功したと言い切るのは簡単ではありません。なぜなら、管理職は実務能力だけでなく人心掌握も必要で、逆にそれができたときマネジメントはうまくいくからです。
裏を返せば人心掌握こそがマネージャーとしての転職を成功させるカギなのです。面接の段階においても転職後もコミュニケーションを大事にし、組織の中で転職先のビジネスを成功に導けるよう頑張ってみてはいかがでしょうか。