管理職に指名されたけど・・・

4月から新任の管理職としてデビューされた方、また、会社から管理職にアサインされたものの、もやもやしたまま日々の業務に取り組んでいらっしゃる方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、どうすればいいのか悩んでいる方もいらっしゃるものと思います。

それにしても一体管理職の仕事というのは何をするのが仕事なのでしょうか、管理職は何が求められどうあるべきなのでしょうか。どんな能力が必要となってくるのでしょうか。ここでは管理職のあるべき姿と心得についてお話をしたいと思います。

管理職の仕事について

管理職の仕事とは、一言でいえば組織に課された目標のためにリーダーシップを取り、部下に成果を出させる仕事です。スポーツの世界では監督やコーチのような役割です。これをビジネスでは「マネジメント」と言っています。

では、どうすれば部下に成果を出してもらうことができるのでしょうか。具体的には6つの仕事があります。ここでは中間管理職となる課長クラスを想定してお話をしたいと思います。

① 目標の明示とプロセス管理

部下はもちろん例外もありますが楽をしようとしたり、心が弱くなって目標をあきらめようとしたりしてしまいます。その時に目標を対して「まだ諦めるな」と気持ちを掲揚させ、また気持ちだけでは成果は出せないので、きっちりプロセスを経ているかどうかを確認していくのも管理職の仕事となります。

② 部下の育成

部下と一言で言っても、一人で仕事を回せる部下から、新卒のような右も左もわからない部下まで存在しています。一人で仕事を回せる部下においては、報告・連絡・相談を受け、それに対し確認・また指示を出せば事足りますが、年次の浅い部下に対しては、1人前になるために指導・育成を行う必要があります。

また、新卒にはメンターと呼ばれる先輩を指導係に指名し、新卒の若手の育成はもちろんのこと、3年目の若手などを指導係にさせることにより、さらなる能力向上に努めさせるという、既存社員の成長を促すようにさせるという采配を振るうのも仕事です。

③ モチベーション維持

部下に成果を出させるためには、モチベーションが大事です。モチベーションを維持するためにはコミュニケーションが重要となります。そのため落ち込んでいる部下がいたら食事に連れて行ったり、部下の悩みを聞いてあげたりするもマネジメントを行う上で重要な仕事です。また、頑張ったことに対しては「褒める」というのも管理職に必要な仕事です。

④ 指導

部下の過ちを正し、指導していくのも管理職の重要な仕事です。そのため叱るということも時に行い、嫌われ役になることも必要となってきます。

⑤ 危機管理

管理職は時に、部下のミスを処理することも重要な業務です。また、ミスを事前に防ぐための予防線を張っていくことも同時に行っていきます。戦争で例えるなら攻め込むだけではなく防御もしっかりやっていかないと「負け戦」になってしまいます。ミスが大ごとにならないような施策を考えていくことも求められてきます。

⑥ 部下のヘルプ

部下に成果を出させるのが管理職の仕事だと上述でお話をしましたが、部下一人で出せる成果は限られます。部下の仕事に上司として一緒に入っていくことで、部下一人でできなかったことが成果に結びつくケースもあります。部下と一緒にゴールを決めに行くのも管理職の仕事です。

このように、マネジメントと一言で言ってもその役割は様々です。今管理職として成果が出ていない、なにかうまくいっていないと思っている方は上記のうちいずれかが足りていない、もしくはいくつかが回っていないため管理職としての課題があると考えてもらえたら良いでしょう。今課題をお持ちの管理職で必要なことは、上司の仕事を改めて認識し、自分に何が足りないか心得ておくことこそ重要なのです。

管理職の方も成長していきましょう

ビジネスとは課題解決の世界です。クライアントの課題解決をし、お金をもらいます。そして同時に自己が成長していくために、部下同様に管理職として自分自身の課題解決を仕事の中で行っていくという心構えが必要になってきます。

そのためには足りないところをしっかり鍛えることが重要です。では具体的に何をすればいいかというと、まずは足りないところの意識を持つことです。意識を持つことで、行動に代わっていきます。

たとえば、リーダーシップを取るにあたって、女性のマネジメントのやり方をがわかっていないことをを意識していけば、先輩管理職に女性部下のマネジメント方法を聞いたり、書店に行って女性のマネジメント方法が記載された書籍を探したりとやり方はいくらでもあります。ただ、課題を意識していないと、その課題解決のための行動をとらず自身の足りない部分をいつになっても改善できませんし、何の気付きも得られないままとなってしまいます。

組織の管理をするためは自身の管理が求められます。その管理と日々の業務において1つ1つ解決し、管理職として成長していけばよいのです。

管理職としてまずは自分のマネジメントを心がけてください。

いかがでしたでしょうか。管理職とは上からの指示はあれど、目標に向かってあなたの意志で自分のチームメンバーを動かし、またまとめる仕事です。複数の部下をあなたの考え通りに動かし、指揮をとるお仕事です。

人を管理するためには自分の管理が必要です。管理職としてまずは自分を管理しましょう。
そして、尊敬される上司になれば、あなたの部下はしっかりついてきて成果を出してくれるでしょう。

マネジメントを行うために、セルフマネジメントからまずははじめていきませんか。