世間で言われている転職限界説

男性、女性問わず年齢による「転職限界説」というものがあります。男性の転職限界説には「28歳」、「30歳」、「35歳」といった形で段階的に限界説というものがあります。

また、それは同時に40歳、50歳での転職は事実上無理ということも同時に世間一般では認識されてきています。では、この転職限界説の真偽というのはどうなのでしょうか。この「転職限界説」について転職エージェントとして求人を紹介している立場からいろいろお話をしたいと思います。なお、本内容については、男性をターゲットにしてお話をさせていただきます。

転職限界説は7,8割方本当だと考えてください

では、転職限界説というものは本当にあるのかということですが、結論から言えば「ある」と言っていいでしょう。特に営業職や未経験業界・業種の採用においてはあり、これは「30歳」というのが1つの目安になるでしょう。各企業が未経験で採用をするというのは、人材不足を解消するために広く人材を探し出すということと、業界経験者より、未経験者のほうが変なバイアスがかかっていないため、伸びしろがあると考えるからです。

では、なぜ年齢の制限をかけるかというと、仕事に対する吸収力の問題です。若ければそれだけ経験していないことが多いし、全体的に「素直」です。会社側から指示したことを真摯に受け止め、そこで成長する可能性が高いととらえるからです。

なかには年齢が高い方でもそういう吸収力の高い方がいるのではないかと考える方がいらっしゃるかもしれませんが、やっぱり確率的にはあらゆる経験がついている方だと、ものごとを素直に聞けないという場合が多いです。しかも、素直なふりを面接でしていても入社したらやっぱり、素直さが足りないというようなケースは各企業経験しているようです。

活躍年数を考えてみても、やはり若い方を採用したほうがメリットは大きいです。そういう観点から「30歳」限界説はれいがいがあるにしても基本的に「真実」だと考えたほうがいいでしょう。

28歳と35歳という数字の根拠は?

では、他の年齢、すなわち28歳と35歳はいったい何の境目なのでしょうか。まず、35歳に関しては「プレイヤー」としての転職限界説だと考えてください。各企業において35歳以上というのは、マネージメントを行ってほしいと考える年齢層です。

それ以上の年齢で、マネージャーより年上の方が入社すると、そのマネージャーが気を使って、本来あるべき指示をだせない、いわゆる「やりにくい」状況を作ってしまいます。そのため、業界経験者であっても35歳をめどにして、かつマネージャーの年齢を考慮して採用を行います。その目安というのが35歳ということです。

では、28歳はいったい何なのかですが、これは「この年までに転職、自分が何をやりたいか」を決めたほうがいいよ、という年齢です。28歳以上でも応募はできますが、もし、初めての転職を失敗したのが30歳とかであれば、新しく転職活動を行う際、未経験業界に今後チャレンジが難しくなってきてしまいます。そのためにも28歳で方向性を決め、転職するならしておいたほうがいいよ、という「目安」みたいなものだと考えてもらったらいいでしょう。

40歳以上の転職は不可能!?

40歳以上の転職は不可能かどうかですが、難しいのは事実ですが、全くできないわけではありません。では、どんな転職なら可能かというと、「専門職」と「マネージャー」です。例えば、メーカー等にいる「品質保証」や「生産技術」といった職種だと、ビジネスに直結する、しかも社内にそんなにリソースを避けるポジションではないため、「スキル」が最優先されます。

同様にマネージャークラスの採用に関しても、マネジメントスキルがあり、かつ自社の社員を昇格させるよりもメリットを求めての採用となるため、年齢もある程度重要視されますが、それ以上にスキルを重要視します。そういった採用を行っている観点から、40歳以上の転職は可能です。ただし、そのような採用枠は限られているため、簡単にはできないということになります。

35歳以上、40歳以上の方が転職で成功するために

では、いわゆる「限界説」の年齢を越えてしまった方はどのようにして転職活動を進めていけばいいのでしょうか。私がお勧めしたいのは、適した転職サイトと転職エージェントに登録するということです。

今、ある一定の年齢、年収層以上の方向けの「ビズリーチ」のようなサイトが増えてきています。そういった一定の年齢・年収以上の方向けの転職サイトを利用することで、より高確率であなたに合った求人に出会えること、また転職エージェントに出会うことができます。

転職サイトから求人に応募する場合は、ぜひこれらのサイトを使っていただきたいですし、あなたにあったエージェントから応募するというのが書類選考からの面接につながることはもちろん、転職成功への近道となります。

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転職限界説はあるが、それがすべてではない

いかがでしたでしょうか。冒頭にお話しした「転職限界説」はあり、その年齢ごとに求められることは変わってきます。しかし、限界説の年齢を超えたからと言って希望がないわけではありません。

その可能性を探るためにも適切な転職サイト、エージェントといった転職関連のサービスを使って積極的に情報を取りましょう。もし、転職したいのなら、こういったサービスを活用することであなたの希望する条件、働き方を得られるということもあります。

安易な転職は失敗を生みますがしっかり情報をとり、手順を踏めば成功する可能性も上がります。もし、35歳以上、40歳以上で転職を考えている方がいらっしゃるならば、まずは情報を取り、転職エージェントに相談するなどの行動をとってみてはいかがでしょうか。