40代で起業を考えている方へ
仕事も脂がのり、そろそろ脱サラして起業をしてみよう、なんて思っている方はいるのではないでしょうか。ご経験を活かし、自身で会社を興すというのは素晴らしいことです。
しかし、40代で脱サラ・起業というのはかなりリスクが高いということを認識していますでしょうか。実は、20代、30代の脱サラ・起業失敗があったとしても、若くてよい経験を積んでいるという見られ方をして、再度サラリーマンになることはできます。(多少色眼鏡で見られることはありますが。)
しかし、40代は、再度雇用してもらうというのはなかなか難しく、失敗したら無職はおろか負債までかかえ、後戻りができない状況となります、では、40代で起業をする際に、どんな点に気を付けなければならないのかご紹介をしたいと思います。
リスクを想定しておきましょう
40代の独立に必要なことは、一言でいえばリスク回避です。あらゆるリスクを想定内にし、そのリスクに対し、事前準備したうえで起業しないと、上記のような最悪な状況になります。では、どのようなリスクが想定されるのかについてお話をします。
① 仕事を得られないリスク
独立・開業したはいいものの、新しい自身の会社で仕事が得られなければただ貧しい生活になります。そのためには、開業前に根回しが必要です。
例えば、新しいビジネスを始めようとする際、営業の方であれば自分のもっているクライアントにニーズを問い合わせてみる、ネットビジネスであれば収益が得られる根拠など現場ニーズと試算ができていないと勝ち目が見えてこないでしょう。
無鉄砲が通用するのは20代だけです。独立して自分の腕だけでなんとかなると思いあがっているならば、再考をすべきでしょう。
② 家族から理解を得られないリスク
脱サラする際に、必要なのは家族への相談と収入計画の報告です。家庭持ちの方であれば自身の配偶者に、家庭持ちの方でない場合もご両親などにお話をしておくべきです。
そうでないと、あなたが万が一本当に事業が継続できない状況に陥って助けてくれる人、助けを一緒に求めてくれる人がいなければあなたの人生に悪影響を及ぼします。ちゃんと周辺の方に理解してもらいつつ、非常時にちゃんと助けてくれる人に説明をしておかないとっそっぽを向かれてしまいます。
そして、ちゃんと周囲に理解をしてもらってから起業しましょう。あなたの親や配偶者に論理的に説得できなくて、お客さんに納得してもらうことなんてほぼほぼ不可能です。それができる人こそ起業する資格があるくらいのイメージをもってもらったほうが良いでしょう。
③ 再就職できないリスク
上述の通り、再就職ができないというリスクが40代からの企業は付きまといます。ただ、1つ押さえていただきたいことがあります。それは「あなたに何ができるか」です。
ちゃんとできることさえ理解していれば、起業が失敗してしまった場合でも専門領域からあなたを拾ってもらうこともできますし、的確な相談が可能となります。失敗することばかり考えてもしょうがないですが、万一のセーフティーネットは頭の中に浮かべておく必要があります。
④ お金がなくなるリスク
撤退するタイミングも考えましょう。貯金は最後のセーフティーネットです。お金をきっかけにしてもいいですし、マイルストンを定め、ここまでにこれができなかったらやめるなど手持ちのお金が継続できるように「辞め時」を考えておくのも大事です。
成功イメージを持ちましょう
上記では、リスクをしっかり認識しておく必要ありますが、実際に成功しているイメージが持てていないと成功に導くことができません。自分の中で何をもって「成功」と考えておかないと、成功に向かって走り出すことができません。一番わかりやすいのは「売上高」や「粗利」などお金を基準にするのが一番明確な基準となります。
もし、お金を成功基準にするのであれば、どれくらいの数を売ればそのお金を稼げるのか、という具体的な数字にまで落とし込めていればもっとイメージがしやすいでしょう。どれだけ成功のイメージを具体的なものにしていくことでさらに成功がイメージでき、よりあなたの求めるところに近づいていくでしょう。
目標の具体化ということが重要なのです。
決心ができるか、できないかが最後に重要なピース
経営者に必要なものは決断力です。引くタイミング、攻めるタイミングなど意思を明確に迅速に示すことです。一瞬の判断が成功・失敗を分けてしまいます。自身の意思をスピーディーに決め、即動くくらいの決断力が必要です。
独立するという決断がぶれる人というのはもしかしたら独立・開業というのは厳しいのかもしれません。思ったら一途に計画・行動し、必要なタイミングで意思決定できるかどうかというのも重要なポイントです。
それでも独立したい方に
いかがでしたでしょうか。起業を成功し、独立するために非常にいろいろ厳しい内容を記載させていただきましたが、それはあなたが働いている会社に守られている証なのです。そのセーフティーネットがなくなるため、自分でそのセーフティーネットを敷かなければならないのです。そして、守るだけでは果実は得られないので、計画的に確実に攻める、また攻める・退くの決断を迅速に行うというのが求められるのです。
つまり、あなたは経済社会という戦場の中で知識・経験と名刺を武器に戦う戦場に向かうということです。しかし、戦場で勝てたときとてつもない爽快感と満足感が得られるでしょう。
しっかり準備し、決めるときはしっかり決めて成功を勝ち取って下さい!